思考の穴
税理士法人PLUS-ONEの清水です。
今回は最近読んだ本を紹介します。
イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法
アン・ウーキョン(著)
【内容】
1章 「流暢性」の魔力──人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
2章 「確証バイアス」で思い込む──賢い人が自信満々にずれていく
3章 「原因」はこれだ!──関係ないことに罪を着せてしまう
4章 危険な「エピソード」──「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
5章 「損したくない!」で間違える──「失う恐怖」から脱するには?
6章 脳が勝手に「解釈」する──なぜか「そのまま」受け取れない
7章 「知識」は呪う──「自分が知っていること」はみんなの常識?
8章 わかっているのに「我慢」できない──人はどうしても不合理に行動する
【感想】
確証バイアスなどの日々の思い込みについて解説されていました。
約370ページとボリュームがありましたが、1つ1つの章に複数の事例が使われていたためテンポよく読み進めることができます。
P67から紹介されているピーター・C・ウェイソンの「2−4−6課題」は数字に強い事務所の仲間に出題してみようかと思いました。確証バイアスの実験なのでぜひ答えを見ないで挑戦してみてください。
P220から紹介されている報酬を渡すタイミングの実験では「得るお金と失うお金の価値」について解説されていました。同じ価値のものでも人は失うものの方が高い価値を感じるといった内容でした。これを行動経済学では「保有効果」と呼ぶそうです。家庭でも子供にお菓子を買ってあげる代わりにお手伝いをしてということがよくあるのですが、ここに約束を守らなかった場合にはお菓子は没収という制約を課してみようと思いました。
寒暖差が激しく体調を崩しやすいですが、皆さまもゆっくりと素敵な読書ライフをお過ごしください。