医療費控除とは?
税理士法人PLUS-ONEの清水です。
今年も確定申告の時期となりました。
今回は医療費控除について、制度の内容とよくある質問を一部ご紹介します。
・医療費控除とは?
自分と家族の1月~12月までの医療費が10万円※を超える場合に、
超えた分の所得控除を受けられる制度です。
※その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額
(国税庁HP)
No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁 (nta.go.jp)
・いくらくらい戻るの?
10万円超えた分が全て戻るわけではなく、「超えた分」×「自分の税率」が
戻りの金額となります。
ザックリですが、収入がお給料のみの場合、下記のようなイメージとなります。
①年収400万円 医療費30万円 戻り2万円
②年収600万円 医療費30万円 戻り4万円
③年収800万円 医療費100万円 戻り18万円
※所得税の戻り以外に住民税も減額されます。
・よくある質問(これって医療費になるの?)
考え方のポイントは治療のためにかかったお金かどうかです。
予防接種やリラックスのためのマッサージなどは治療ではないため、
原則、医療費控除の対象とはなりません。
①予防接種(インフルエンザやコロナワクチンなど)
→治療のためのお金ではないので×
②健康診断
→治療のためのお金ではないので×
③PCR検査
→治療のためのお金ではないので×
マニアックな話をすると、下記のような例外的な取り扱いもあります。
①予防接種
→B型肝炎ワクチンは医療費控除の対象
②健康診断
→病気が発覚して治療がスタートした場合は医療費控除の対象
③PCR検査
→医師の判断で受けたPCR検査の場合、医療費控除の対象
→自らの判断で受けたPCR検査の場合、陽性であれば医療費控除の対象
医療費控除の特例としてセルフメディケーション税制というものがありますが、
こちらは医療費控除との選択適用となります。したがって、この特例の適用を受ける場合は、通常の医療費控除を併せて受けることはできません。
また、これらのいずれかの適用を選択した後、更正の請求や修正申告によりこの選択を変更することはできません。
出産費用などで医療費控除を受ける方もいらっしゃるかと思います。
何かお困りのことがありましたらお気軽に事務所までご連絡ください。