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青色申告制度

 昭和24年8月の「シャウプ勧告」に基づき導入された青色申告制度ですが、「青色申告発祥の地」といわれているのは、次のうちどこでしょうか。【国税庁HPより】

 A.横浜市中区
 B.東京都目黒区
 C.大阪市西区                         

(正解は最後)

 戦後の日本において、租税行政に対する納税者の協力を確保し、申告納税の水準を高めるには、「納税者が帳簿書類を備えて、それに収入・支出を正確に記入し、それを基礎として所得と税額を正しく計算して申告する」という慣行を定着させる必要がありました。
 そこで、一定の帳簿を備え付け、それを基礎として申告を行う納税者には、青色の申告書を用いて申告することを認める一方、青色申告者には種々の特典を与えることとしました。これが青色申告制度の始まりです。

青色申告者に対する特典は、個人(所得税)と法人(法人税)で異なっており、主なものは以下のとおりです。

(1)個人
 ・青色申告特別控除(最大65万円)
 ・青色事業専従者給与(家族に対する給与を経費にできる)
 ・貸倒引当金
 ・純損失の繰越しと繰戻し(赤字を翌年以降に繰り越せる)
 ・30万円未満の少額減価償却資産を一度に経費にできる

(2)法人
 ・欠損金の繰越控除
 ・欠損金の繰戻還付
 ・30万円未満の少額減価償却資産を一度に経費にできる
 ・設備投資について特別償却、税額控除を受けられる

 なお、青色申告制度を受けたいという場合は、提出期限までに「青色申告承認申請書」を所轄税務署長に提出することが必要です。
 提出期限は以下のとおりです。
(提出期限が土日祝にあたるときは、これらの日の翌日)

(1)個人
 青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで
(その年の1月16日以後、新たに事業を開始した等の場合はその事業開始等の日から2カ月以内)

(2)法人
 青色申告による申告をしようとする事業年度開始の日の前日まで
(法人設立の日の属する事業年度の場合は、設立の日以後3カ月を経過した日と当該事業年度終了の日のうちいずれか早い日の前日まで)

 ということで今回は終わるわけですが。
 なんで青色だかご存知ですか。もちろん諸説あると思うのですが、
 「日本人にとって青色は青空のようにすっきりした色だから」というのが有力のようです。そんな青色ですが、今では法人税別表(一)に残るだけで、所得税では平成13年分の様式変更で青白の区別はなくなりました。
 筆者が税理士業界に入ったのが平成12年で、所得税の旧様式に1年だけお世話になり、翌年の様式変更により勉強し直すという苦労があったことを思い出します。

【問題の解答】 B 東京都目黒区
解説は以下のリンクでご確認ください。
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/quiz/1508/index.htm

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