2024年12月の日本経済新聞朝刊一面記事まとめ
今月の一面は、「個別企業」「株・金融」に並んで最多の4回を数えたカテゴリに「韓国」が入りました。
ご存じのとおり12月3日夜、韓国の尹大統領が非常戒厳を宣言し、これに対し大統領に対する弾劾訴追案が一旦は否決されたあと可決されるなど、韓国の政治は混乱を極めた結果11月まではいちども一面に取り上げられることが無かったところ、今月だけで4回を数える事態に至りました。
15日の記事によると、韓国大統領の弾劾訴追は2004年と2016年に次ぐ3例目ということでしたが、ドナルド・トランプ次期米大統領は過去2度にわたる弾劾訴追を受けており、近年ではこうした一国のリーダーを巡る混乱が起きやすくなっているという見方も成り立つと思われます。
一面以外の注目記事として、まず19日の「訪日客最多の3337万人」を取り上げましょう。
11月までの累計訪日観光客が過去最高だった2019年の人数を超えたということです。
政府の計画では30年に6000万人を見込んでいるとのことですが、この目標から逆算すると主要空港の航空便数を7割増やす必要があるため現実的ではないと伝えています。
次に、24日の5面「日本の名目GDP22位に」という記事です。これはもちろん1人あたりの数字ですが円安要因を背景にドル建ての国際比較は「国力」の指標となると報じています。
成熟した先進国である我が国にとって、この「国力」とどう向き合うのか、長期的な成長戦略を考えるうえで欠かせない視点になることでしょう。
カテゴリ別の年間集計結果は次のとおりでした。
毎年「特集記事」は必ず1位で、今年3位の「個別企業」はコンスタントに30日~40日を数えています。
2024年は366日―休刊日12日=354日のうち
1位:特集記事 69日
2位:政策・政治 35日(前年は27日で4位)
3位:個別企業 28日
4位:株・金融 26日
5位:米国 25日 「米国」の上位ランク入りは2019年の米中貿易戦争以来でした。
日数のカウントでは10日でしたが、「日銀」の記事が一面を飾ることが多く見られました。
なお、年初に予想していた「物流」の記事は3日に留まりました。
2025年は「事件・事故」や「災害」のカテゴリが少なく、明るい話題が一面を飾る日が多くなることを期待したいと思います。
**一面の集計は埼玉県内の配達(基本的に13版)記事を対象にしております。
文責:三星剛