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【PLUS-ONEブログ】日経新聞8月まとめ

 今月の一面記事のうち多くを占めた項目は、月初に米下院議長ペロシ氏が台湾を訪れた事案に関連して4日から6日までの三日間連続して「防衛・紛争」に関わるニュースが一面を飾りました。また、その後岸田内閣の内閣改造が行われた記事も10日と翌11日に連続して一面の報道となりました。そのほかに特徴的だった傾向として19日に【防衛機密保護へ税優遇】というタイトルの一面から三日連続して「税」に関する多角的な記事が続きました。恐らく時期的に「来年度の税制改正」の時期が近くなったため、日経新聞として注目される事柄をとりあげたものと考えられます。

 中でも興味深い解説が見られた記事は21日(日)の「チャートは語る」で、「インフレ税米欧4.5兆ドル」という見出しの記事でした。この【インフレ税】という耳慣れない言葉について同日3面の「きょうのことば」の解説によると、「物価上昇(インフレーション)でお金の価値が下がることで政府の借金の返済負担が実質的に軽くなること」として次の計算式が示されています。
 残高債務(名目)100億円×1÷(1+インフレ率(10%))=債務残高(実質)約90.9億円

 つまり、インフレ率が10%に上昇すると債務残高に対する国の負担は約1割程度目減りするというのです。購買力が民間から政府に移転する形になるため「税」の文字が付く。と説明されています。
 上記の算式がピンとこない方にはインフレ率を1000%に置き換えて考えれば分かりやすくなると思います。その場合100億円の国の債務は約9億円に目減りするので政府としては容易に返済できることにはなりますが、インフレ率が1000%になるということは国民生活が完全に破綻するので、誰も歓迎しない状況に陥るというわけです。
本来、この債務残高は「経済成長に連動する税収」を財源として返済すべきですが、約30年近く債務残高が膨張する一方なのはこの好循環を生み出すことができていないためです。

 比較的暗い話題が一面を飾ることが多い中で「個別企業」に関するものや、「未来」に関する記事も7つを数えるなど、やや明るい兆しが感じられる記事も月の後半にいくつか見受けられました。新しい特集記事として「大中国の時代」「教育岩盤」「ウクライナ侵攻と世界」がはじまり、お休みの期間が長く記事ネタが少なくなるこの月に対応する傾向も見られました。

少し気になった一面記事は25日の「次世代原発建設を検討」と題したもので、ロシアのウクライナ侵攻の影響に伴うエネルギー市場の混乱を受けたものと説明されていますが、東日本大震災以後我が国の原発政策について明確な結論を導くことなく今日に至った経緯がこのような結論につながったと感じます。
このように「重要だが緊急でない」象限に置かれた宿題は、外部環境の変化に伴う緊急事態に対して極めて脆弱であることを肝に銘じておくべきでしょう。

文責:三星剛

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